抄録
本研究の目的元素であるZn, Cd, In, Tl, Pb, Biは宇宙化学的に揮発性元素群に属している。一方、地球化学的には、親銅元素であり、火成活動の際には、不適合元素として振る舞う。そのため、核の形成と火成活動の知見を得るために興味深い元素群である。しかし多くの標準岩石試料中のこれらの元素の分析例は少なく、参考値あるいは文献値がないものある。そこで本研究ではICP-MS法により標準試料中のこれらの6元素(Zn, Cd, In, Tl, Pb, Bi)の定量を行うことを目的とした。Zn, Cd, In, Tl, Pbは同位体希釈法で定量を行い、BiはPbを内標準元素として検量線法で定量した。本研究で分析した標準試料の6元素の定量値は文献値とのよい一致を示した。これまでの揮発性元素の定量は1元素ごと行われることが多かったが、本研究では6元素を同一試料で高確度に定量することができた。