抄録
沖縄辺戸岬で複数年に渡って採取した大気エアロゾルを酸分解後、ICP-MSを用いて重金属濃度を測定した。その結果、重油燃焼の指標であるV/Mn比は、越境汚染の少ない夏期に高い傾向を示した。理由としては、夏期には東アジアから飛来する越境汚染物質及び地殻起源物質が少なく、ローカル起源のVが辺戸に輸送されてきたため、V/Mn比が高くなったためだと考えられる。また野焼きの指標となるnss-Kと全有機炭素(TOC)の間には比較的高い相関が見られたが、nss-KはAlやFeなどの地殻元素とも相関が高かったため、今後さらに解析を進め、越境汚染の影響を評価していく必要がある。