抄録
本研究では、鉄マンガンクラスト中のTe安定同位体組成の変動幅を明らかにする事を目的として、マルチコレクター型誘導結合プラズマ質量分析計(MC-ICPMS)を使用したTe安定同位体分析法の開発を行った。装置はJAMSTEC所有のNEPTUNE(Thermo Scientific社製)を用い、試料導入系として脱溶媒試料導入装置(Aridus II、CETAC社製)を使用した。分析装置内における質量差別効果の補正には、122Te-126Teスパイクによるダブルスパイク法を用いた。Te試薬を用いた予察的実験の結果、1測定あたり30ngのTeを使用した分析の繰り返し再現性(2SD)は、130Te/125Te比について0.03‰が得られた。本研究で用いたTe安定同位体分析手法を鉄マンガンクラスト等の海底物質に適用することで、これまで明らかにされていないTe安定同位体組成の変動幅を決定することが期待できる。