抄録
本研究では、アパタイト結晶の水素拡散挙動を理解するため、フッ素アパタイトを用いて水素拡散実験を行った.大気圧D2O/O2ガス雰囲気下で400℃-700℃の温度下で数時間アニールし、試料中にDを拡散させた.D2Oガスの圧力は、60℃の飽和蒸気圧下で行った.HとDの濃度プロファイルを取得するために、京都大学及びNIMS設置の二次イオン質量分析装置を用い、水素拡散係数を求めた.深さ方向D濃度プロファイルと水素濃度プロファイルを比較すると、試料表面付近から内部にかけてDの自己拡散が認められる領域では、元々含まれる水素との交換で重水素の拡散が起こっている事が確認された.本発表では、水素拡散実験により取得したアパタイト結晶の水素拡散係数を報告する.