p. 197-
三陸沖日本海溝付近のSite A、および北西太平洋東経150度付近のSite Bではマントル捕獲岩が得られ、その詳細が報告されている。一方、YK14-05航海のしんかい6500による調査では、福島宮城沖のSite Cにおいて複数のプチスポットを確認し、かんらん石の捕獲結晶が含まれている溶岩が得られた。 かんらん石捕獲結晶は、既に報告されているSite A, Bのものと同様に、周囲をメルト起源の小さな結晶に取り囲まれているのが特徴で、メルト包有物の存在量や結晶の形状に多様性がある。一部、斜方輝石捕獲結晶も存在する。また、変質の程度が激しいにもかかわらず周囲の小結晶は全く変質を受けていない捕獲結晶も存在する。本研究では、これら捕獲岩から得られる情報との共通点・相違点を導き、捕獲結晶からもマントル組成の地域差と本海域マントルの化学組成を考察する。