本研究では河川水中の5種類の残留農薬(ダイアジノン、フェナリモル、シアナジン、イソプロチオラン、シメトリン)の測定法の検討を行い、黒瀬川(広島県)河川水中のこれらの農薬の濃度を測定して分布を明らかにした。河川水試料は、黒瀬川の7地点から毎月(2016年3~6月)採取した。試料は固相抽出装置(SPE)で濃縮し、逆相HPLCによって分析した。分析検討項目は濃度直線性範囲、選択性、検出限界(LOD)、定量限界(LOQ)です。検出ピーク強度と保持時間(RTs)を最適化するために、移動相組成(アセトニトリル-MilliQ)を調製した。10-200μg/L (r2≥0.99)の範囲(誤差-0.19~+0.69%)で良好な直線性を達成した。分析操作過程における平均回収率は70.5~120.6%であった。シアナジンとシメトリンは田植えの期間(4月と5月)に比較的高い濃度を示し、使用時期と良い相関を示した。6月のK3とK4地点ではほぼすべての農薬が比較的高い濃度を示した。