本研究では、相模川汽水域における河川水中のビスフェノールA(BPA)の動態と塩濃度との関係を調べた。河川水中のPOM(懸濁態有機物)中BPA濃度に対するDOM(溶存態体有機物)中BPA濃度の比率は塩濃度が10-15‰あたりで顕著に高い値を示し、これ以上の塩濃度では、比は小さい値を示した。このことは、BPAが塩濃度10-15‰あたりでDOMからPOMに移行し始め、それ以上の塩濃度では、塩析効果によりBPAがDOMから除去されたことを示している。これらの結果から、塩濃度の変化が激しい環境下では、その変化に伴ってBPA濃度の動態も変化することが考えられた。