本発表では、地震時の摩擦溶融で生じたと考えられるシュードタキライトおよび関連する変質黒色脈について微小サンプリングから主成分・微量元素分析、Sr同位体分析までを一貫して行った手法について報告する。PC制御の高精度マイクロミルを用いて、断層岩の組織に沿ってドリルビットを自動走査して500μm程度の深さで切削し、シュードタキライトを含む黒色脈、完全に変質した黒色脈、母岩の計14箇所をサンプリングした。各試料を酸分解し、分取して主成分・微量元素分析およびSr同位体分析を行った。結果、同時に同じ手法で分析した標準岩石試料(JB-3、約1 mg)について、これまでの報告値とほぼ一致した値が得られた。これにより、主成分ICPWノルム組成の変化や微量元素濃度の増減、Rb-Srアイソクロン図等を用いた断層岩の多角的解析が可能となり、地震時の断層の摩擦溶融を定量的に評価するために有効な情報が得られた。