著者らの研究グループは硫化カルボニル(OCS)を安定同位体比質量分析計に直接導入し、イオンソース内で生成するS+フラグメント(m/z: 32, 33, 34)を測定する手法を開発した。しかし、実大気のOCSへ安定同位体測定手法を応用するにあたりOCSは清浄大気中で約500 pptと低濃度であるため、分析に必要な試料量のOCSを捕集する方法の開発が課題であった。そこで、本研究では塩化メタンなどの大気中の微量化合物の捕集法に着目することで、OCS濃縮・捕集法を開発することを試みた。発表では開発したOCSの捕集装置について紹介すると共に、OCSの捕集・放出時の温度及びOCSの捕集効率の検討結果、捕集による同位体分別の有無について報告する。