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本研究では、河川懸濁粒子中の全放射性セシウム(RCs)量に対する不溶性の放射性セシウム含有微粒子(CsBP)中のRCs量の割合を求めることで、CsBPがKdに与える影響を調べることを目的とした。試料として、フィルターによるろ過によって採取された河川懸濁粒子と、ろ過後の河川水を用いた。イメージングプレートを用いたオートラジオグラフィーと湿式分離法により懸濁粒子中のCsBPを分離した。放射能測定により、懸濁粒子中の全RCs量に対するCsBP中のRCs量の割合を求め、RCsの影響を除いた真のKd値を推定した。河川懸濁粒子の採取に用いた全フィルターの約90%ではCsBPは見つからなかったが、見つかった場合には懸濁粒子中の全RCsの1-46%程度がCsBP中のRCsであることがわかった。特に、2014年と2015年の口太川では30%、46%と高い割合を示した。これは口太川が、RCs沈着量が高い山木屋地区を集水域に持つためと考えられる。