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2015年に鳥取沖(隠岐周辺,2/25)・長崎(地先,3/17)・富山湾(4/23)の3海域で採取されたマイワシ(Sardinops melanostictus)の耳石を成長履歴に沿って同位体比分析おこなった。高精度マイクロドリルシステム(Geomill326)を用い、最大で約3-7日毎の高解像度(従来の数倍から数十倍)での切削に成功した。回収した粉末試料(0.2-2.6μg)は微量炭酸塩安定同位体比分析システム(MICAL3c)で同位体組成を定量し、得られたδ18Oから生息当時の周辺水温の変化を概算し、複数個体の回遊経路復元を試行した。