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X線吸収端近傍構造解析および燃焼イオンクロマトグラフを用いて、森林土壌における堆積有機物層から鉱質土壌層に至る塩素・臭素の化学形態別鉛直分布を調査した。結果から、有機物の塩素化は堆積有機物層から鉱質土壌層へ移行する段階では既に収束しており、芳香族有機塩素から脂肪族有機塩素や無機塩素へと変化することが示唆された。一方、臭素では堆積有機物層下部(O層)に脂肪族有機臭素のたまり場が存在し、A層へ移行する段階で芳香族有機臭素へと変化していることが示唆された。塩素と臭素の化学形態別鉛直分布の違いから、反応機構や反応支配因子が異なっている可能性が新たに示された。