日本地球化学会年会要旨集
2018年度日本地球化学会第65回年会講演要旨集
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G05 海洋における微量元素・同位体
東シナ海における銅の分布とスペシエーション
*黄 国宏
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p. 150-

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抄録

海洋において銅(Cu)は、すべての生物にとって不可欠な微量栄養素である。しかし、海水中のCu濃度が高くなった場合、Cuは生物に対し毒性を示す。そのため、多くの植物プランクトンやバクテリアはCuの毒性を減らすために、有機配位子を放出する機能を持つと言われている。東シナ海における溶存態全Cu濃度は0.6 nMから 4.7 nMで、塩分と負の相関が見られた。Cuの配位子の分布は溶存態Cuの分布と似た傾向を示した。その配位子の濃度分布は蛍光性溶存態有機物(FDOM)、特にチロシンに類似する成分の蛍光強度と同じ傾向を示した。チロシンを含む蛋白質に類似する成分は、河川水の流入に伴って供給された栄養塩によって急速に増殖したプランクトンが放出したと考えられる。

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