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大阪平野最深部に見られる塩水の起源及び成因を地球化学的手法により考察した。地下水のB-Li-Cl相対組成とδ7Liの結果から塩水は熱水タイプと古海水タイプの2種類に分類できた。前者の塩水は、周辺地下水より明らかにδ7Liが低く(δ7Li< +8‰, Cl/Li> 1000)、断層を通じて上昇してきた深部熱水が天水と混合して形成されたと考えられる。後者の塩水は、δ7Liの結果では天水起源地下水の範囲内(+8‰< δ7Li< +14‰)であり、δ2Hとδ18Oの関係は天水線より18Oに富んでいることから、低温での水-岩石反応の影響が考えられる。特に、平野部に分布する塩水はすべてこのタイプであることから、かつての海進時に堆積盆に侵入した海水が起源である可能性が高い。