p. 207-
水産資源が豊富な西北太平洋亜寒帯域はHNLC海域として知られ、微量栄養塩である鉄がどのような輸送プロセス(大気vs.海洋)によって運ばれているのかを定量的に評価する必要がある。そこで我々は、定量的評価を行うための第一歩として、鉄輸送の担い手である鉱物粒子が、どこから、どれだけ当海域に運ばれているのか、石英粒子のカソードルミネッセンス(CL)分析を用いて調べている。大気経由の輸送の場合は東アジアの乾燥域から鉱物粒子が輸送され、海洋による輸送の場合は、アムール川の集水域やアリューシャン列島等から鉱物粒子が輸送されるため、本発表では、石英のCL測定を基に大気と海洋を経由して輸送された粒子を識別することが可能かどうかを示す。また今後どのように鉄の量を推定し、更に生物生産に与える影響を評価するのか、見通しを述べる。