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脱窒は一次生産や富栄養化、温室効果気体の生成に関連しており、極めて重要な物質循環プロセスである。このため、脱窒速度は堆積物コア直上の水の硝酸濃度の減少速度をもとに推定されてきた。しかし、脱窒は硝化と同時に進行する可能性があり、従来法では脱窒速度が過小評価される危険性があった。最近になって、脱窒過程で値が変化しない三酸素同位体異常 (D17O値) を指標として用いることで大気沈着由来の大気硝酸と硝化由来の再生硝酸との混合比が定量できるようになった。そこで本研究では諏訪湖をフィールドとして、大気硝酸を堆積物直上水に人為的に添加し、この直上水中の大気硝酸と再生硝酸の濃度変化を観測することで、脱窒速度を求めた。