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近年、5480 BC周辺において宇宙線フラックスの増加が、単年輪中の14C測定によって観測された。しかしその原因については、大規模な太陽面爆発に起因する可能性が指摘されているが、詳細はいまだ不明である。そこで本研究では南極ドームふじで掘削されたアイスコア中の10Beや36Clについて測定を行い、5480 BC周辺の宇宙線フラックスの変動を調査することで、宇宙線イベントの原因解明を目指している。本発表では筑波大学の加速器質量分析(AMS)システムを用いて測定した36Clの濃度変動の解析結果を報告するとともに、10Be-AMSの測定性能及び今後の測定計画について報告する。