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粘土鉱物などの層状珪酸塩は、様々な金属イオンを吸着することで、多くの金属イオンの地球表層での挙動に影響を与えているが、その吸着種の安定性は、金属イオンによって大きく異なる。ハードな金属イオン(アルカリイオン、アルカリ土類イオン、希土類イオンなど)に注目した場合、その安定性の違いは、各イオンの水和錯体の安定性、層状珪酸塩のsiloxaneがなす6員環との構造的適合性などに関連すると考えられている。また手法的には、熱力学的検討、イオンが吸着された粘土鉱物の層間距離、各種分光法、量子化学計算などにより研究が進められている。このうち我々は、主にEXAFS法を2:1型粘土鉱物(バーミキュライト、モンモリロナイト)に吸着されたK、Rb、Cs、Sr、Ba、La、Y、Luなどに適用することで、各イオンの吸着構造の系統的な違いを考察した。また吸着構造と関連がある吸着分配係数KdのpHおよびイオン強度依存性も調べた。