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洞窟内の222Rn濃度は、洞窟内外の様々な気象要因やカルストの地形と間隙率、土壌や岩石中のRaの含有量などが複雑に関与し変化する。一般的な洞窟では、洞窟内外の空気密度差により大気の循環が起こる。外気に比べ洞窟内部の空気密度が高くなる夏季は、222Rnは洞窟内に対流するため222Rn濃度が上昇し、空気密度が逆転する冬季は、外気の流入により強制的に換気され222Rn濃度が減少する季節変動がみられる。本研究では、南大東島にある星野洞を含む複数の洞窟について222Rn濃度の測定を行い、その変動特性を調べた。