薪ストーブで採取した煤の化学分析を行った。煙突内沈着物中にカリウム、レボグルコサン等を検出した。煤中のKは煙突下部で急激な濃度減少を見せたのに対して、レボグルコサンは高度と共に濃度増加を示した。これは、Kの沸点が高い(774°C)のに対して、レボグルコサンのそれは低い(384°C)ことで説明できる。Kとレボグルコサンは逆相関を示した(r=0.55)。煙突内を煙が上昇する間にKが選択的に煙から除去されることが示され、nss-Kのバイオマス燃焼トレーサーとしての使用は限定的なものであることが解った。