日本地球化学会年会要旨集
2019年度日本地球化学会第66回年会講演要旨集
会議情報

G01 大気微量成分の地球化学
薪ストーブ煙突におけるカリウムの選択的除去:バイオマス燃焼トレーサー(Kとレボグルコサン)の再考
*河村 公隆B. KunwarD. K. DeshmukhPetr Vodicka
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 12-

詳細
抄録

薪ストーブで採取した煤の化学分析を行った。煙突内沈着物中にカリウム、レボグルコサン等を検出した。煤中のKは煙突下部で急激な濃度減少を見せたのに対して、レボグルコサンは高度と共に濃度増加を示した。これは、Kの沸点が高い(774°C)のに対して、レボグルコサンのそれは低い(384°C)ことで説明できる。Kとレボグルコサンは逆相関を示した(r=0.55)。煙突内を煙が上昇する間にKが選択的に煙から除去されることが示され、nss-Kのバイオマス燃焼トレーサーとしての使用は限定的なものであることが解った。

著者関連情報
© 2019 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top