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単細胞藻類Pseudococcomyxa simplexやChlamydomonas renhardtiiに金,銀,白金,パラジウム等を添加し,金属の蓄積機構の解明を目的とした。P. simplexに塩化金(III)水溶液([Au] = 100 ppm)を添加したところ,緑色の細胞が赤く呈色し,添加3時間後には,乾燥質量で3.5 %程度の金が蓄積された。藻類のAu L3-XANESスペクトルからは,添加1分後にはテトラクロリド金(III)酸イオンの金は還元されて藻類内に取り込まれていることが示された。SEMで観察したところ,金ナノ粒子が多数生成されていた。