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福島第一原発事故により環境中に放出された放射性セシウムの形態の一つとして、不溶性セシウム粒子 (CsMPs)が放出されている (Adachi et al., 2013)。本研究では2012年春に福島県の一般市民が日常生活の中で着用した不織布製マスクに付着した放射性セシウム(Higaki et al., 2014)について、CsMPsに特に注目して分析を行い、CsMPsの経時分布の把握、事故由来の放射性セシウムの形態、放出後の再飛散などについて明らかにする。マスク1枚ずつから放射性セシウムの定量測定を行い、1 Bq以上の放射性セシウムが検出されたマスクからCsMPsを探索した。測定した結果、4枚のマスクから1 Bq以上の放射性セシウムが検出され、2019年7月現在までに2つのCsMPsがマスクから単離されている。これらの粒子は2号機由来であると考えられている。