日本地球化学会年会要旨集
2019年度日本地球化学会第66回年会講演要旨集
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G08 生物と有機物の地球化学
L-アラニンの圧力誘起重合反応における出発試料の結晶子サイズと多量体生成量との関係
*織田 翔太郎石山 遼藤本 千賀子鍵 裕之
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キーワード: L-アラニン, 高圧, ペプチド
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p. 51-

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抄録

本研究は、圧力誘起重合反応の出発試料として結晶性の低いL-アラニンを用いることで、多量体生成量が増加するか調べることを目的としている。結晶性の低いL-アラニンを得るため、まずメノウ乳鉢を用いた粉砕実験を行った。粉砕したL-アラニンのX線回折パターンを測定したところ、粉砕時間に伴い回折線の半値幅が増加したことから、粉砕によりL-アラニンの結晶子サイズが減少したと考えられる。また、LC-MSでの分析結果より、粉砕により重合反応がわずかに進行することが示された。加えて、L-アラニンの水溶液を液体窒素内に噴霧し、急冷により非晶質物質を析出させたのち、真空中で氷を昇華させる凍結乾燥実験も行った。これらの方法で得た結晶性の低いL-アラニンを出発試料として室温高圧実験を行い、2量体と3量体の生成量を先行研究と比較して報告する。

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