主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 183-
海洋において、原核生物に感染するウイルスは、宿主の溶菌を介し物質循環に影響を及ぼす。ウイルス感染は宿主密度に依存するため、優占原核生物への影響が大きいと予測される。優占種は、その増殖戦略により、増減の激しいr型と常在するK型に大別され、K型はウイルス感染を受けにくいと考えられている。しかし、分離株の少なさから、系統や増殖戦略の異なる種ごとのウイルス間相互作用への理解は極めて限定的だった。本研究では、大阪湾での2年間の調査により、優占種とそのウイルスの動態を比較した。予測されたウイルス宿主の大部分(94%)は優占種であった。すなわち優占種は、系統や増殖戦略に関わらずウイルス感染を受けると示された。中でも、r型優占種はウイルスと共起的に増減したが、K型優占種は相互作用するウイルス種が経時的に変化し、系統や増殖戦略による違いが明らかとなった。