日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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S2 微生物生態学2020
活性汚泥の細菌コミュニティにおけるRoseomonas sp. TAS13のQuorum sensing機構を介した代謝制御
*奈須野 恵理佐々木 裕哉遠藤 瑞歩志野 裕亮杉山 大地関 篤也加藤 紀弘
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p. 187-

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抄録

活性汚泥由来Roseomonas sp. TAS13は、グラム陰性細菌のQuorum sensing (QS)機構でシグナル物質として汎用的に利用されているN-acylhomoserine lactone (AHL)を加水分解する。TAS13株のゲノムからAHL acylase (AirP)だけでなくLuxR familyに属するAHL受容体(RotR)の遺伝子が同定された。しかし、対になるLuxI familyに属するAHL合成酵素が存在しないことからAHLとの相互作用解析例が少ないLuxR soloに分類される。これまでにRotRはアシル鎖長がC8からC12のAHLとの親和性が示唆されている。本研究ではAHLを加水分解すると同時にAHLを利用して遺伝子発現を制御するTAS13株に注目し、各AHLの分解されやすさとLuxR soloとの親和性の違いによるQS機構を介した代謝制御の解明を目指した。

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