日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G6 宇宙化学:ダストから惑星、生命へ
カルサイト、ドロマイトのMn-Cr年代測定に向けた標準試料の合成
*菅原 慎吾藤谷 渉山口 亮
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p. 92-

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抄録

炭素質コンドライトに見られるカルサイトやドロマイトなどの炭酸塩鉱物は53Mn-53Cr年代測定で形成年代が求められるため、含水小惑星の形成史を知るうえで重要である。年代測定に使用される二次イオン質量分析計は測定物質の化学組成や結晶構造によって元素ごとの感度が異なる。このため、正確な年代を得るには未知試料と類似した物質の相対感度係数:(Mn+/Cr+イオン強度比)/(Mn/Cr元素存在量比)を評価しなければならない。しかし、Crを十分な量含む炭酸塩鉱物は天然では産出せず、Mn, Crを均質に含む炭酸塩鉱物の合成はいまだ成功していない。本研究はMn, Crを添加した非晶質炭酸カルシウムを加圧することで、Mn, Crを均質に取り込んだカルサイトを合成した。またMgを添加した非晶質炭酸塩からドロマイト組成の標準試料の合成を試みた。

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