日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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G01 大気とその境界面における地球化学
北陸地方における上空大気中の過酸化水素およびホルムアルデヒド濃度の測定(Ⅱ)
*渡辺 幸一楊 柳中村 賢大谷 卓也長村 遥増田 竜之
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p. 12-

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抄録

富山県射水市上空においてヘリコプターを利用し、大気中の過酸化水素、ホルムアルデヒド、オゾン、二酸化硫黄濃度やエアロゾル粒子個数濃度の測定を行ってきた。2020年8月5日の観測日は、小笠原諸島の西之島の噴火活動の影響を大きく受けており、二酸化硫黄や微小粒子個数濃度が高く、過酸化水素は夏季としては非常に低かった。ホルムアルデヒドは過酸化水素よりも濃度が高かった。2021年3月17日の観測日は、比較的規模の大きい黄砂現象が観測され、粗大粒子個数濃度が低高度で非常に高かったが、高度約2400mでは低く、黄砂粒子の影響が高高度には及んでいなかったと考えらえる。過酸化水素濃度は非常に低く、寒候期であることに加えて、黄砂粒子表面での分解が起こっていた可能性も考えられる。

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