主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
回次: 68
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/15
p. 154-
熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析法(Py-GC/MS)は、炭素質コンドライト等に含まれる複雑な高分子有機物の分析手法の1つとして古くから使われてきた。隕石有機物のPy-GC/MS分析は不溶性有機物を抽出して用いて行うのが一般的であるが、本研究では、炭素質コンドライトに含まれる有機物の成分や熱的特徴を明らかにするため、多様な沸点や熱分解温度の成分を含むと期待される未処理の炭素質コンドライト隕石粉末を用い段階加熱による分析手法を用いた分析を行った。Murchison隕石とTagish Lake隕石の2種の炭素質コンドライトを用いた分析の結果、どちらの隕石も400℃の分析までに検出される脂肪族化合物やアルキル基が結合した芳香族化合物など、熱に弱い化合物または沸点の低い化合物を多く含む事が示唆された。加えてMurchison隕石では400℃以降、Tagish Lake隕石では300℃以降の分析にて保持時間10分未満の位置に硫黄含有化合物由来の極めて高いピークが複数本検出された。