国立環境研究所やカナダInstitute of Ocean Scienceで行われてきた表層栄養塩観測結果や、その他のデータを統合し、統計的な品質管理の後、格子データを作成することで、北太平洋表層栄養塩の季節・経年変動を明らかにしてきた。栄養塩濃度の季節変化は、30N以北で顕著で、特にオホーツク海とベーリング海西部、次いで、北太平洋西部亜寒帯域、亜熱帯亜寒帯境界域とアラスカ湾で大きい。また、栄養塩各成分の相対的な濃度にも、特徴的な空間分布と季節変化が見られた。PDOやNPGOに伴う栄養塩濃度変動も見られた。北太平洋全体で平均した表層栄養塩濃度のトレンドは、リン酸塩濃度とケイ酸濃度が低下トレンドを示すのに対し、硝酸塩濃度には有意なトレンドが見られなかった。亜硝酸塩とアンモニウム塩に関しても、海盆スケールの広域分布や、海域によって異なる季節変化が明らかになった。