主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
回次: 68
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/15
p. 169-
青森県下北半島に分布する前期白亜紀深成岩類の岩石学的特徴を明らかにするため,福浦岩体と尻屋崎貫入岩について岩石記載および全岩化学組成分析を行なった.また,福浦岩体についてはU-Pb年代測定を行った.福浦岩体(118 Ma)はカルクアルカリ質閃緑岩〜花崗岩から構成され,一部にアダカイト質花崗岩が新たに見出された.尻屋崎貫入岩はソレアイト質閃緑岩〜石英閃緑岩から構成され,これらはすべて非アダカイトの組成を示した. この全岩化学組成の特徴は西南日本外帯,潮岬火成複合岩類の中期中新世花崗岩類に酷似していることから白亜紀においても前弧域においてスラブ融解が起こっていたことを示唆する.