日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
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S02 北日本におけるグローカル地球科学総合研究
北海道・蝦夷層群の層序学的研究と白亜紀の国際標準年代尺度と古環境研究への貢献
*髙嶋 礼詩西 弘嗣折橋 裕二山中 寿朗
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p. 170-

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抄録

白亜紀の地質時代を細分する際に用いる国際基準の設定は主にヨーロッパや北米内陸部の地層で行われてきた.しかし,これらの地層は凝灰岩をほとんど挟まないことから,白亜紀の各期の境界年代値についてはこれまで何度も修正が繰り返されてきた.北海道に分布する蝦夷層群は陸源砕屑物を多く含み,凝灰岩が多数挟まることから,同地層における凝灰岩の放射年代値は白亜紀の国際標準年代尺度に大きな貢献を果たすことが可能である.また,蝦夷層群は,白亜紀の北西太平洋の海洋環境とアジア大陸東部の陸域の環境も同時に記録しており,情報の少ない同地域・海域の古環境復元を高解像度で行うことできる.本講演では,白亜紀研究における蝦夷層群を対象とした国際的な研究成果について紹介する.

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