主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 102-
2021年6月のリュウグウ粒子の配分後、約1年にわたり8つの研究チーム(初期分析6チームとPhase2キュレーション2チーム)により系統的な分析が行われた。岩石・鉱物組織からみると、リュウグウは主として含水鉱物と有機物から構成され、微細な組織として複雑に共存することがわかった。また主要元素濃度、高精度酸素同位体などのバルク的分析の結果は、リュウグウ粒子は、太陽系の元素組成を代表する始原的なCIコンドライトと良い一致を示した。我々は、独自に開発した大気非曝露ナノ領域試料加工・分析システムを用い、有機物と含水鉱物の入り交ざった試料から物質科学的情報を得た。その結果、(1)含水鉱物集合体に特異的に濃集した脂肪属炭化水素に富む有機物の存在(2)太陽系で最も始原的な化学組成を持つ物質である証拠、そして(3)太陽系外縁部での形成が明らかになった。