主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 106-
類似の鉱物組成を持つ炭素質コンドライトなどでもなされている。「はやぶさ2」が持ち帰ったC型小惑星リュウグウのサンプルから、リュウグウが太陽系初期に水質変質を経験したこと、水質変質に伴う鉱物と有機物の共進化があったことなどが明らかになっている。炭素質コンドライトとは異なり、地上での風化の影響のないリュウグウの層状ケイ酸塩中のFe(II)/Fe(III)比を定量することで、小惑星内での層状ケイ酸塩が持つ還元作用を調べる上で重要な情報を与えると考えられる。本研究では、酸化的な地球大気の影響を受けずに走査型透過X線顕微鏡(STXM)で分析することで、リュウグウに含まれる層状ケイ酸塩のFe(II)/Fe(III)比を調べた。