主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 148-
前期原生代は真核生物が出現した時代であり、その時代の表層環境の解明が急務である。本研究では希土類元素組成からガボン共和国ラストゥールヴィル地域に産する前期原生代炭酸塩岩の堆積場を制約する事を試みた。当該地域の炭酸塩岩は空隙充填炭酸塩を含む下位層と、Mnに富むスパー質苦灰石を主とする上位層に分けられる。全岩分析結果からは下位層からのみ高いY/Ho値が得られたが、LA-ICP-MS/MSを駆使して局所希土類元素測定を行った。下位層の炭酸塩岩においては、空隙充填苦灰石が高いY/Ho値を持ち、全岩の高いY/Ho値に寄与していると考えられる。一方でこの部分のHo濃度は周囲に比べて一桁程度低く、この見掛け高いY/Ho値は、変質作用時に生じたと推察できる。上位の炭酸塩岩について、スパー質苦灰石部分のY/Ho値は約33であり、加えてY/Ho値とMn濃度の間に相関がみられた。これも水柱内でのYとHoの分別を意味し、上位層についても海成堆積物であると解釈できる。