日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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G5 古気候・古環境解析
深海サンゴ(トクササンゴ)の炭酸塩骨格を用いた古海洋研究の展望
*小坂 由紀子沈川 洲佐藤 暢南 雅代淺原 良浩加藤 丈典徳田 悠希池原 実
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p. 157-

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抄録

本発表では、これまであまり古海洋研究に用いられてこなかった深海サンゴのトクササンゴを活用した研究の展望を紹介する。トクササンゴは、枝状のカルサイト骨格を持ち浅海から深海まで汎世界的に分布するサンゴで、南大洋インド洋区コンラッドライズから採取された深海サンゴの大部分を占めていた。これまで深層の古海洋研究に用いられてきたアラゴナイト質の単体サンゴは、寿命が100年程度でU-Th年代の誤差範囲より短いことから、サブサンプリングの際に部位を考慮する必要が無いとされている。一方でトクササンゴは寿命が数百から1000年以上と長いため、本研究では14C年代測定、微量元素濃度の定量分析、U-Th年代測定を行い、サブサンプリング方法とその時間解像度の検討を行った。

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