主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 175-
太陽系に存在する天体は、揮発性元素の含有量に大きな変動を示す。天体衝突などによりケイ酸塩メルトとガスが平衡共存する酸化的条件下において、Crは、凝縮相にガス相よりも軽い同位体が濃縮する平衡論的質量依存同位体分別(MDF)が生じる。本研究の目的は、火星隕石の高精度Cr同位体比測定を行い、火星における揮発性元素損失のメカニズムや条件を解明することである。測定はダブルスパイクTIMS法で行った。試料には3種類のShergottite隕石を用いた。まず非スパイク混合溶液に対しCr同位体比を測定した。その結果、Tissintでε53Cr = 0.12±0.04となり、先行研究[1]の値と誤差範囲で一致した。今後はスパイク混合溶液のカラム分離およびTIMS測定を行い、火星隕石のδ53Cr値を高精度で決定する計画である。 [1] Kruijer et al. (2020) EPSL 542, 116315.