主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 176-
火星の表層環境史を解明するうえで、生命や環境の進化と密接に関わる窒素(N)の挙動は重要な指標となりうる。本研究では火星の長期的な環境史の解明を目的に、若い火星隕石(シャーゴッタイト) であるTissintおよびNorthwest Africa (NWA) 13367 の溶融急冷組織(衝撃ガラス)について局所 X 線吸収微細構造(µ-XAFS)分析にて火星由来の窒素の化学状態を調べた。その結果、Tissintの衝撃ガラスのスペクトルでは硝酸塩に特徴的なピークがみられた。一方、NWA13367の衝撃ガラスからは窒素化合物由来のピークは見られなかった。Tissint と NWA 13367 は火星上の異なる場所で形成したと考えられるため、両者の違いは、火星上の局所的な環境の違いを反映したものと考えられる。