産総研地質調査総合センターは、陸域と海域を含む地殻表層における自然由来の元素の空間分布を表す地球化学地図を作成し、広く公開している。環境評価のための基準図としての利用や陸から海への物質拡散過程を調べることを目的として、全国3024地点から河川堆積物、日本周辺海域4905地点から海底堆積物を採取し、53元素の化学分析を行い作成した。近年、地球化学図は、農作物の産地調査、考古学における移動解析、法医学的調査など幅広い用途への応用が求められている。そのためには、河川堆積物の元素濃度だけではなく、その主たる供給源である基盤岩の化学・鉱物組成や形成年代などの情報も合わせて提供することが必要である。本講演では、水理解析によって得られた河川流域における各種岩相の分布面積比率やその化学・鉱物組成と、そこから形成される河川堆積物の化学組成の関係を組み合わせ、定量的かつ客観的に解析した結果について報告する。