主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 56-
北西太平洋の遠洋性粘土は,白亜紀最後期以降の中央太平洋から現在の海域に関する堆積環境記録を有している.特に,南鳥島周辺海域の遠洋性粘土は,全岩化学組成分析によって,レアアース元素濃集層が少なくとも3層存在すること,それに加えて5つの特徴的な化学組成を持つユニット (化学層序ユニット) に分けられることが確認されている.一般に,深海堆積物は様々な起源成分から構成され,各起源成分が特徴的な化学組成を有する.そのため,このような化学層序の存在は,南鳥島周辺海域の遠洋性粘土の構成成分が堆積時代を通じて大きく変化したことを示唆している.しかしながら,具体的な起源成分の変化やその要因となった堆積環境の変化は依然として明らかになっていない. そこで,本研究では,南鳥島周辺海域から採取された遠洋性粘土,Mnノジュール,魚類の歯,およびケイ酸塩鉱物のSr同位体比と化学組成を基に,堆積物を構成する起源成分の特定と,堆積環境の変化について議論を行う.