日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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S2 太平洋プレートの変遷史
太平洋の遠洋性粘土に見られる地球化学的バリエーションとそのグローバル物質循環における重要性
*見邨 和英中村 謙太郎安川 和孝町田 嗣樹大田 隼一郎藤永 公一郎加藤 泰浩
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p. 55-

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抄録

海溝で沈み込む海底堆積物は,大陸地殻やマントルの化学組成に大きな影響を与えることが知られている.近年,陸から遠く離れた大水深の環境で堆積する遠洋性粘土の化学組成に大きなバリエーションがあることが明らかになりつつある.しかし,従来の沈み込み帯の研究では,遠洋性粘土は他の堆積物種と比べて重要視されてこなかった.講演者らは、伊豆・小笠原海溝沈み込み帯に位置するODP Site 1149 の遠洋性粘土層について25−50 cm間隔という高密度で分析を行い,レアアース,リン,コバルトの濃度が先行研究の推定よりも9−19%程度高くなることを明らかにした.さらに、これまで年代決定が困難であった遠洋性粘土に対して、年代を制約する取り組みも進めている。これらの取り組みを通じて遠洋性粘土に特定の元素が濃集する条件を制約できれば,沈み込み帯を通じた地球物質循環に関する新たな知見が得られると期待される.

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© 2022 日本地球化学会
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