主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 73-
大気に覆われていない地球外惑星物質表面では、高エネルギー陽子を主成分とする宇宙線が定常的に照射され、核破砕反応が生じる。核破砕反応に伴って発生する中性子量とエネルギーの分布(中性子エネルギースペクトル)は、宇宙線の被照射体の大きさや化学組成に依存して変化することが知られていることから、それを復元することによって、被照射体が置かれていた宇宙線照射環境に関する情報を得ることが期待できる。いくつかの希土類元素の同位体には、その原子核内に中性子を捕獲し、その結果、同位体存在度が変動するものが存在する。5つの希土類元素Sm、Gd、Dy、Er、Ybに着目し、これらの同位体存在度の変動度を総合的に評価することにより、個々の地球外物質について、熱中性子~熱外中性子領域を俯瞰した中性子エネルギースペクトルを再現することで、宇宙線照射環境の詳細な情報を得ることを試みている。