抄録
現代社会は、高度な材料と膨大なエネルギー及び物質のフローで支えられており、これが環境に過大な負荷を与えている。環境問題が社会の関心を集めるようになって久しい。
イオン交換、インターカレーション、エクスフォリエーションのように比較的穏やかな条件下で行なわれる“ソフトケミストリー”と呼ばれる無機材料合成の手段が注目されている。
これらの反応において水(および溶液)が果たす反応は拡散を早めるのみと考えられやすいが、プロセスによりその役割は違うはずである。本発表ではソフト化学反応における水の役割について論じる。