日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G1 大気とその境界面における地球化学
ヘリコプターを利用した富山県上空における過酸化水素およびホルムアルデヒド濃度の測定
*渡辺 幸一赤堀 泰晟鍛治 柊兵樋掛 辰真三辻 奈波茶谷 通世牧 ちさと中西 彩水和佐田 有希
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p. 12-

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抄録

富山県の地上および上空大気中のH2O2とHCHOの測定をO3やSO2計測と共に行い、大気中の濃度変化特性やSO2の液相酸化への影響について考察した。本研究では、富山県立大内(富山県射水市)および、R44型ヘリコプターを利用した射水市上空の大気観測を行った。寒候期における観測では、SO2に対してH2O2が低濃度であり、酸化剤が不足している状況であった。ただし、HCHO濃度が比較的高く、HMSA塩が生成されやすいと考えられる事例もみられた。一方、暖候期の上空では、SO2濃度よりもH2O2濃度が高く、SO2の液相酸化が促進されやすい状況であったと考えられる。2022年5月25日や2023年6月25日に実施した上空観測においてもH2O2濃度が十分に高く、暖候期の中部日本上空ではSO2濃度に対して酸化剤が十分に存在しているものと考えられる

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