日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G1 大気とその境界面における地球化学
立山における霧水および積雪中の化学成分の特徴
*渡辺 幸一樋掛 辰真赤堀 泰晟鍛治 柊兵中西 彩水牧 ちさと
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キーワード: 積雪, 霧水
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p. 13-

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抄録

4月の立山・室堂平において積雪断面観測、イオン成分の分析を行った。また、融雪期の室堂周辺において「赤雪」や「黒雪」など着色した表層雪試料の採取・化学成分の分析を行った。冷蔵保存中の成分の変質についても評価した。さらに、9月を中心に室堂平において霧水の採取・分析を行った。融雪期の室堂周辺で採取した表層雪のイオン成分は通常低濃度であったが「赤雪」試料については、NH4+濃度やK+濃度が比較的高く、リン酸イオンや有機酸類も検出された。ハイマツ林からの栄養塩の溶出が雪氷藻類の生育に影響している可能性が考えられる。また、着色した表層雪試料について、未ろ過状態で冷蔵保存している間にpHが大幅に低下し、SO42-濃度が大きく増加する現象がみられた。近年の室堂平における霧水ではSO42-濃度の低下、pHの上昇傾向がみられており、NO3-に対するnssSO42-の濃度比も低下している。ただし、2021年9月の霧水については、特にNO3-濃度が高かった。中国の大気汚染排出量の変遷の影響も考えられる。

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