日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G8 地球深部から表層にわたる元素移動と地球の化学進化
中新世御内花崗岩質岩体の固結圧力推定 ―ジルコン中のメルト包有物を用いた制約―
*谷脇 由華下岡 和也齊藤 哲
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p. 172-

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抄録

花崗岩質マグマの固結圧力は、造山帯の構造発達史から個々の花崗岩体のマグマ過程まで、広い範囲にわたる地質現象の理解に欠かせない基本情報である。Taniwaki et al. (2023, Lithos) では、新たに花崗岩類に普遍的に含まれる鉱物であるジルコンに着目し、そのメルト包有物の均質化実験と組成解析を試みた。さらに、得られたメルト包有物の組成を用いて角閃石を含まない黒雲母花崗岩を主体とする中新世御内花崗岩質岩体の固結圧力の検討を行った。圧力検討には、メルト組成の自己評価が可能とされる rhyolite-MELTS 地質圧力計 (Gualda et al., 2014, CMP) を用いた。その結果、リム部のメルト包有物から 114〜80 MPa(N = 4)と、当岩体でみられる比較低圧を示す野外産状と調和的な固結圧力が得られた。このように、ジルコンメルト包有物の組成解析により、花崗岩体の定置深度を制約できる可能性がある。

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