日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G9 地球化学のための最先端計測法の開発、および、境界領域への挑戦
ヘムの鉄安定同位体比分析法の開発
*伊左治 雄太吉村 寿紘荒岡 大輔栗栖 美菜子大河内 直彦
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p. 176-

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抄録

ヘムBは、生物圏で最も普遍的かつ豊富に存在する含鉄生体分子の一つである。ヘムBの鉄安定同位体比(δ56Fe)分析法を確立することで、細胞から環境まで様々なスケールで鉄の動態を解析することが可能になる。ヘムBを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で単離・精製する手法はすでに確立されている(Isaji et al., 2020, Anal. Chem.)。ここでは、HPLCで精製したヘムB画分に含まれるコンタミ鉄を除去した上で、ヘムBに配位する鉄を分離・精製し、多重検出器型-誘導結合プラズマ-質量分析法でδ56Feを測定する分析フローを紹介する。市販のヘムB標準試薬を用いた実験では、HPLC精製の前後でδ56Feが変化しないことが確認された。また、繰り返し実験では500 ngFe以上の試料量で±0.06‰ (n = 8, 1σ)の再現性を得ている。微量化を更に進めるべく、ダブルスパイク法を導入した分析フローの開発にも取り組んでいる。

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© 2023 日本地球化学会
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