日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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S2 変わりゆく極域:地球化学から見えてきたこと
東南極沿岸の海水のネオジム同位体比分布
*小坂 由紀子Basak Chandranath大橋 良彦川合 美千代大島 慶一郎池原 実
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p. 207-

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抄録

東南極沿岸のケープダンレー沖は、第4の南極底層水の形成海域である。多量に海氷が形成される沿岸ポリニヤが存在し、海氷が形成される過程で排出される高塩分水により高密度水が生成され沈み込む。これまでの海洋観測により、そこで形成されるケープダンレー底層水のフロン濃度(CFC, SF6)の分析や、その流速の測定が行われてきており、形成量は南極底層水全体の10%を占めると推定されている。研究が活発に行われてきた海域だが、水塊トレーサーのひとつであるネオジム(Nd)同位体比に関してはデータの空白域であった。そこで本研究では、KH-20-1航海で東南極沿岸域12地点で採取した海水試料のNd同位体分析に取り組んだ。

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