日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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S3 地球化学全般(地球化学の融合セッション)
師崎層群から産出した深海魚化石の化石化過程における元素移動プロセス
*片田 はるか吉田 英一南 雅代淺原 良浩
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p. 221-

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抄録

師崎層群山海層は、愛知県知多半島南部に分布する中新統の地層である。山海層からは深海性の魚類、棘皮動物、甲殻類などの多様な化石が発見されることで知られており、古くから古生物学的研究が数多く行われてきた。特に、一部の深海魚には通常であれば化石として保存されない眼や発光器などの腐敗によって失われやすい組織が保存されている。このことは軟組織が腐敗によって失われるまでの期間(一般的に数日~数ヶ月)に軟組織が化石化したことを示す。しかし、この保存良好な化石群がどのような過程を経て化石化したのかは未解明である。本研究では生物が化石化する過程の解明および化石化過程における元素の移動・固定反応の定量的解析を目指す。さらに、化石化過程に伴う元素移動のマスバランス評価を行い、生体の地層埋没後の元素移動プロセスを解明する。

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