日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G5 古気候・古環境解析
Ba安定同位体比を利用した古海洋環境指標確立と信頼性向上への課題:ODP Hole 738Cコアへの適用を例に
*宮崎 隆桑原 佑典安川 和孝田中 えりかヴァグラロフ ボグダン吉田 健太
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p. 118-

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抄録

海洋上層のδ138/134Ba値は海洋上層でのBa収支バランスに規制される。古第三紀前期に繰り返し発生した超温暖化(Hyperthremals)の際には、海洋環境が大きく変化し、Baの収支バランスは大きく変動したと考えられる。このとき海底に堆積したバライトにはその変動が記録されていると期待される。掘削コアバルク堆積物試料のδ138/134Ba値から古海洋環境変動を定量的に解明するためには、バライトや古海水のδ138/134Ba値を正確に推定する必要がある。本発表では、Ba安定同位体比を信頼性のある古海洋環境指標とするために必要な課題について議論を行う。

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