日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G6 宇宙化学:ダストから惑星、生命へ
リュウグウ試料中の微量元素スペシエーション: 硫化物が支配的な古海洋での元素の水溶解性への示唆
*竹本 亜優大野 智洋河合 敬宏山口 瑛子高橋 嘉夫
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p. 138-

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抄録

現在の海洋は海底沈殿酸化物への吸着が微量元素の溶存濃度を支配している”酸化物ワールド”であるが、古海洋は硫化物との反応が元素の水溶解性を支配していた”硫化物ワールド”であったと考えられている。本研究では、太陽系初期物質中の元素の水への溶解性を支配する要因を検討し、硫化物ワールドにおいてどの元素が硫化物の影響を受けるか明らかにすることで、生命進化や元素の挙動、金属濃集過程の解明に貢献することを目的とする。特に、微量元素であるマンガン、ニッケル、亜鉛、鉄などに着目し、C型小惑星リュウグウ試料およびOrgueil隕石の樹脂包埋試料を用いてこれら元素のホスト相をX線吸収微細構造(XAFS)で同定し、各元素の水溶解性を支配する因子を特定することを試みた。測定結果からさらに、様々な条件下での硫化物(主にpyrrhotite)に対する吸着実験を実施し、分配係数の決定やXAFS法によるホスト相の決定を行い、硫化物が固液分配を支配する系での元素の水溶解性のシステマティクスを検討する。

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